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  • 執筆者の写真小川紀美代

ほぼ週間ゴルド通信vol.1 2018.1.9

更新日:2018年1月30日

みなさま、新年いかがお過ごしでしょうか? おせちやお餅の食べ過ぎでお腹がゴルドになっていませんか?

ん?ゴルド?ゴルドって? スペイン語でgordo=太っちょ、大きい、という意味です。 アルゼンチンでは、仲良し同士や親しみを込めてよく体型やその人の特徴で呼び合うんだそうです。 「おい、ゴルド!」とか「やあ、チャンチン!(子豚ちゃん)」など呼び合ってニコニコしている人たちを(特にサンティアゴで笑)よく見かけました。


今年は歴史上の偉大なバンドネオン奏者であり作曲家のアニバルトロイロのバンドネオンでの2月のブエノス録音から帰国後のCD制作、発売、10月の日本でのコンサートまで、約1年をかけてのプロジェクトを進めて行きます。 そしてこのメールは、プロジェクトの関係者各位、その活動を応援してくださる皆さん、私の友人知人に配信させていただいています。 タイトルを「ゴルド通信」とさせていただいたのは、アニバルトロイロは非常に大きな身体の方で、「ゴルド」と呼ばれて親しまれていたから(笑)。


私が取り組んでいる「トロイロの使っていたバンドネオンでトロイロの楽曲を演奏する」という試みは実は2012年からブエノスアイレスではすでに実施されていました。 “Toroilo compositor(作曲家トロイロ)”というアルゼンチン国立タンゴアカデミー会長、ガブリエル・ソリア氏の企画です。 この企画では、ブエノスの名だたるマエストロたちが一曲ずつトロイロの曲を選び、自分でアレンジしてソロで弾く、というものです。 その日本版をやろうということで、昨年現地で出会ったトロイロのお孫さんのフランシスコ氏と共に企画を進めています。


まずはこの動画を観てください。 ブエノスのマイポ劇場でのコンサートです。 オラシオフェレールの「悲しきゴルド」の朗読で始まり、フィナーレは「バンドネオンの嘆き」をマエストロたちが一斉に演奏しています。 ステージの真ん中に置かれているのが、トロイロの、バンドネオン。 来月、私はブエノスアイレスにてこのバンドネオンで録音をし、10月には海を渡ってこの楽器が日本にやってきます。


アニバル・トロイロという人物がどれだけアルゼンチンの人々に愛され、尊敬されているかがわかります。



そしてもう一つ、ブエノスアイレスのニュース番組。 オベリスコ(ブエノスアイレスの象徴で町の中心部にそびえ立つ塔)の前で、なんと!100人の人々がプロ、アマチュア問わず集まって「バンドネオンの嘆き」を演奏する、というイベント! マエストロも大人も子供もみんなで楽しそうにバンドネオンを弾いています。 個人的には最前列で1つのバンドネオンを2人で弾いている人たちが気になってしょうがない(笑)。



なぜ私がこの素晴らしい企画に関わっているかというと、「ご縁」としか言いようがありません。 去年、アルゼンチンのコスキンフェスティバルへの出演で福島県川俣町から日本代表として送り出していただいたこと。 立ち寄ったブエノスアイレスで現地の移民の方や日系の方々が心のこもったコンサートを開催してくれたこと。 長年の友人で、日本人として初めてコスキンフェスティバルに出演された谷口庄平氏がフランシスコをコンサートに招待していてくれたこと。 アルゼンチンでは、一緒に行った生徒たちと共に精一杯演奏をし、交流を深め、素敵な思い出をたくさん作りました。 その結果、今年はさらなるミッションが訪れたという、ただそれだけのことなのです。


このメールマガジンは「ほぼ週刊」にて、皆さんに配信させていただきます。 今回のプロジェクトは商業的なものでも、びっくりするほど大規模なものでもありません。 でも、地球の反対側に位置する日本とアルゼンチンを一年の間にお互い行き来をし、 バンドネオンを通じて心のやり取りをするということは、このような機会がなければできない、素晴らしいことではないかと思います。 私の個人的な提案に快く協力してくださった、各会場の皆様に心から感謝しています。 個人的にはすごいプレッシャーでもあり、乗り越えなくちゃいけないこともたくさんあり、どこまで自分がいけるのか、楽しみでもあり恐ろしくもあり。。


だから、皆さんに応援して欲しいのです。


コンサートに来てください。 CDを買ってください。 いろんなことを教えてください。 協力してください。


これから、ブエノスでの録音、CDのこと、コンサート情報などを随時ほぼ週刊にてお伝えしていきます。


今年も皆さんにとって、良い年になりますように!

どうぞよろしくお願いします!


小川紀美代


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