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Who is "Pichuco" ?

アニバル・トロイロ     (Aníbal Troilo)

1914年7月11日-1975年5月18日

バンドネオン奏者、作曲家。

アルゼンチンタンゴにおける黄金期に活躍し、「Pichuco(ピチューコ)」「Gordo(ゴルド)」の愛称で親しまれた、タンゴ界の巨匠のひとり。

 

10歳でバンドネオンを弾き始め11歳の時には楽団デビューしたという天才的なエピソードで、トロイロの経歴はスタートする。その後、数々の楽団でバンドネオン奏者として活躍し、1937年、23歳で自身の「アニバル・トロイロ楽団」を結成。指揮、作曲家、編曲家としての才能を発揮する。

 

それまでに培われてきたタンゴの王道を継承する、重厚なハーモニー。

繊細に甘美に歌うメロディと、ダイナミックに刻まれるリズム。

トロイロ楽団の演奏は、まさにアルゼンチンタンゴの円熟期を象徴するものだった。

 

一方、若い音楽家たちにも大きな影響を与え、その深い音楽性は、古典タンゴとモダンタンゴをつないだ人物とも評される。アルゼンチンタンゴに革命的な変化をもたらしたアストル・ピアソラが、若い頃にトロイロ楽団に在籍していたことは、よく知られている。

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大楽団を率いるカリスマ的リーダー。

数々の名曲を生む作曲家。

圧倒的な才能をもつバンドネオン奏者。

 

そんな華やかな活躍の一方で、トロイロ自身はクアルテート(4人編成の小楽団)を組み、ブエノスの夜の街のミロンガ(踊り場)でも演奏をしていた。

 

アルゼンチンという国の中で、ブエノスアイレスの街は、明らかに他とは違う独特な文化を持つ。南米のパリと呼ばれた美しい街並みと、荒くれ者が集まる港。光と影が交錯する、まさにタンゴの世界。そんなブエノスアイレスに暮らす人々にとって、トロイロという存在は、自分たち「ポルテーニョ」(ブエノスアイレスに暮らす人々)の象徴だったのかもしれない。だからこそ、その音楽のみならず、人柄、生き方までもが、熱狂的に愛された。

 

2005年、トロイロの生まれた7月11日は「バンドネオンの日」として国の記念日に認定された。

 

Pichuco −「バンドネオンの神様」は今なお、アルゼンチンの親しき英雄として慕われている。

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